ここではテクノロジー株への一括レバレッジ投資ができる、TECLの解説をします。
アメリカETF : TECL 新規購入
アメリカ株のETF、TECLを4株新規購入しました。
TECL
Direxion Daily Technology Bull 3X Shares
4 株
@USD 256.81
TECLとは
正式名は「ディレクション・デイリー・テクノロジー・ブル3X(Direxion Daily Technology Bull 3x)」ティッカーTECLです。
S&P500のITテクノロジーセクターのパフォーマンスの連動を目指したETFです。
IXTTRというテクノロジーセクターインデックス(指数)をベンチマークしています。
一番の特徴は3倍レバレッジをかけたETFという点です。
実際の株価が+5%動けば、+15%の利益を得られ、
逆に例えば-10%株価が暴落すれば-30%の被害を受けます。
ハイリスクハイリターン銘柄です。
TECLの指標データ
- 時価総額 : USD 1.65B ( 1730億円)
- 配当利回り:0.12%
- 経費:1.08%
時価総額は大きいので流動性の心配はありません。
配当はないに等しいですが、そもそも配当を狙うような銘柄ではないと思います。
経費が高いですね。レバレッジをかけている為ですが、1%はかなり高いです。しっかり勝たないと厳しい手数料の水準です。
MSCI ESG ファンド格付けでは 10点満点中7.22点。 AAの格付けです。
ESGとは、「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(ガバナンス)」の頭文字をとった考え。企業が長期的に成長するためには、ESGへの取り組みが重要との見方が急速に広まっておりその格付をMSCIが行なっています。
TECLはこの格付けがAA。一番上がAAAですので高い水準にあります。
GenZと言われる若い人は特にESG,SDGと言いった観点を大事にしており、今後の株選定には気に留めておきたい格付けです。
TECLの株価チャート
過去1年間( 2020年8月〜2021年8月) の株価チャートです。
TECL :+99% (チャート青色)
S&P500:+30.55%(チャート水色)
XLK(ITセクターのETF):+32.61%(チャートピンク)
ちなみにコロナウイルス以前はTECLのパフォーマンスは+185%以上した。
TECLのボラティリティがいかに高いかがわかります。
次にもう少し長期のチャートを見てます。
過去5年のチャートです。
5年で+1349%上がっています。
ここ数年のアメリカ経済の牽引役のITセクターに3倍のレバレッジをかけるとこれだけのインパクトになります。
TECLの構成銘柄(ポートフォリオ)
セクターの構成はテクノロジーが85%近く占めています。
構成銘柄のトップ10です。
どの銘柄も個別でも買いたくなるような有料企業+成長企業ですね。
MicrosoftとAppleでの比率が合計で40%とかなり偏ったポートフォリオになっています。
ですので、投資の際には
ITセクターがこれから伸びるか?ということ以上に
この2社に3倍レバレッジ で賭けられるか?
MicrofostとAppleへのの投資タイミングが今で良いか?
ということを考える必要があると思います。
企業としてはどちらもピカピカの優良企業ですが、3倍レバレッジ銘柄は長期投資はおすすめできないのでタイミングが大事。
配当実績
配当狙いの銘柄ではありませんが、参考のため。
2019年の配当はUSD 0.616でした。
3倍レバレッジ銘柄 の注意点!
TECLはITテクノロジー系セクターのETFを3倍のレバレッジ をかけて運用するものです。
通常10%の株価上昇の場合は30%のリターンをもたらし
逆に10%の株価下落の場合は30%のマイナスとなります。
ハイリスク、ハイリターンの商品です。
上昇相場ではリターンにレバレッジ ることで
少ない資金でも大きく儲けることができるのですが
その逆も然りです。
そして一番注意が必要なのは株価が上がったり下がったりの横ばいの相場です。
横ばい相場ではレバレッジ ETFはETFの値動きから乖離して目減りする危険性があります。
仮に1株 $100のETFが下記のようのな値動きをした場合
1日目 +10%
2日目 - 20%
3日目 +15%
通常のETFは最初の株価$100を回復しますが、
レバレッジ3倍のETFは$75までしか回復しません。
これは例えば株価 $100が50%減って$50 となると、
$100に戻すには +50%でなく(+50%だと$75までしか回復しない)+100%が必要ということに似ています。マイナスはそれだけ強く作用します。注意が必要です。
TECLはインデックスの1日の値動きの3倍のパフォーマンスを狙うもので、長期的にみるとインデックスの3倍のパフォーマンスにはなりません。時間が経つにつれて段々とインデックスの値動きから乖離していきます。
今はテクノロジー株の調子が最高潮ですので、TECLは爆益ですが、テクノロジー株がダウントレンドの際にTECLに投資をしてしまうと、崖から落ちるように急降下します。
上がったり、下がったりのボックス相場では立ち直れません。
上を向いている時にしか買っちゃいけない銘柄がTECLです。
ETFは通常リスクヘッジ商品ですが、TECLはリスクオン商品ですのでそこは理解しておきましょう。
TECLは良い投資対象か?
リスクの高い銘柄ではありますが、うまくいけば短期間に大きく稼げる夢のある銘柄です。
レバレッジ商品ですので基本的には投資初心者にはおすすめしませんが、
もしテクノロジー株に思いっきり投資をしたいのであれば良い投資対象だと思います。
そう思ったので私も買いました。
短期投資の場合
TECLへの短期投資をする場合は、短期的な大きな高騰を狙うことになります。
ボラティリティが高いので日々よく株価を見ておくことが必要になります。
もし間違えたと思ったらすぐに撤退するのが賢明です。
買うタイミングとしては株が上がっているときが良い気がします。
値段が下がってきたときに買う逆張りを好む人もいますが、短期の成長株投資は素直に伸びている時に買う方が経験上利益がのっています。
移動平均などのテクニカルの材料を探るのも良いかと思います。
長期投資の場合
TECLへの長期投資は非常に難易度が高いのであまりおすすめしませんが、過去5年で8倍近く上がった株価を見る限りは長期投資もありかもしれません。
ただこの場合はコロナショックなどで株価が75%暴落して価値が1/4になっても持っている強靭な握力というか狂気に近い信仰が必要になります。
かなり精神的に堪えると思いますので、相当な覚悟がない場合はやるにしても少額の遊びに近い感覚でやることをおすすめします。
購入のタイミングは難しいところですが、長期積み立てには向かない銘柄ですので投資額を決めて、ある程度割安と感じたら1〜3回くらいで投資をするのも良いかもしれません。
まとめ
TECLはテクノロジー株にレバレッジをかけて投資できる銘柄です。
やり方次第では大きく稼げますし、実際にファンの多い銘柄でもあります。
私は今回短期で大きく稼ごうと購入に踏み切りました。
正直このタイミングでTECLを購入が正しかったかはわかりませんが、株価を見ながら次の行動を決めたいと思います。
*追記
その後TECLはUSD303で売却しました。
またエントリーするかもしれません。
*データは全てYahoo Financeより
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