賃貸と持ち家の費用比較(戸建て、マンション:物件価格4000万円、賃貸12万/月)

資産運用

*当サイトではアフィリエイト広告を利用しています

スポンサーリンク
スポンサーリンク

賃貸と持ち家の生涯コストはどのくらい違うのか概算算出しました。

家のコストは前提によって大きく変わりますので一概には言えませんが、参考としていただければと思います。

各項目の説明もしています。理解を深めると住宅選びの際に役立ちます。

賃貸と持ち家の費用比較

今回は以下の条件で比較します。

比較の条件

期間:50年

賃貸の前提
家賃:12万円
引っ越し:5回
車:あり


持ち家の前提
物件価格:4250万円
ローン:35年、金利1%
車:あり

賃貸の総コスト

賃貸:戸建ての総コスト 

項目 費 用 (万円)計算式過程の条件
家賃720012万円 x 12か月 x 50年
入居費用18012万円 x 3か月 x 5回敷金、礼金、不動産手数料を各1か月分
更新手数料 28812万円 x 1か月 x 24回2年に1度、家賃1か月分の更新料
引越し費用10020万円 x 5回1回20万円
保険7515000円x50年
合計7843

賃貸:マンションの総コスト

項目 費 用 ( 万円 )計算式過程の条件
家賃7,20012万円 x 12か月 x 50年
入居費用18012万円 x 3か月 x 5回敷金、礼金、不動産手数料を
各1か月分
更新手数料 28812万円 x 1か月 x 24回2年に1度、家賃1か月分
の更新料
引越し費用10020万円 x 5回1回20万円
保険255000円x50年
管理費6001万円 x 12ヶ月 x 50年
駐車場1,2002万円 x 12か月 x 50年
合計9,593

費用項目

賃貸の総額は戸建てで 7,843万円マンションで9,593万円となりました。

入居費用

敷金、礼金、不動産手数料で家賃の約3ヶ月分必要です。

敷金は退去時に原状回復費用に当てられます。もし原状回復にお金がかからなければそのまま返ってきます。

礼金は大家さんへのお礼のお金。最近は礼金なしの物件もわりとあります。

仲介手数料は家賃0.5カ月~1カ月分が目安。物件を販売した不動産会社に支払います。法律で上限は「家賃の1カ月分」と決められています。不動産会社は大家さんからも手数料をもらっており、借り主からの手数料と合算して1ヶ月ですので、ちゃんと交渉すれば0.5ヶ月にはなります。

引っ越し費用

賃貸のよいところは好きなときに引っ越せること。

ここでは50年で5回の引っ越しを前提に試算しました。

火災保険

5000円〜2万円程度。
火災や水漏れトラブルなどに備えて、損害保険に加入する必要があり、損害保険会社に支払います。

不動産会社に案内された保険は高いので、自分で選んだ保険に加入することをおすすめします。

管理費

管理費は、マンションだけにかかるコストです。

共用部の電気代や清掃や簡単な補修に必要な費用です。

費用で数千円~1万円ちょっとという物件が多いです。

駐車場

マンションにだけかかるコストです。

駐車場は車が必要な人には必須ですが、場所によっては高くつきます。
場所によりますが、毎月5000円~3万円ほどかかります。
今回の試算では2万円を計上しています。


車はお金を食いますので、購入の際は維持費を含めよく検討することをおすすめします。

持ち家の総コスト

持ち家:戸建ての総コスト

項目 費 用 ( 万円 )計算式過程の条件
住宅価格4,250
ローン利息790金利1%、35年ローン
購入諸費用2124250万円 x 5%5%
住宅ローン減税 -290年収600万円配偶者あり、
借り入れ4000万円
固定資産税75015万円 x 50年15万円/年
修繕費7201.2万円 x 12か月 x 50年1.2万円/月
保険7510年で15万円
合計6,507

持ち家:マンションの総コスト

項目費 用 ( 万円 )計算式過程の条件
住宅ローン4,250
利息790金利1%、35年ローン
購入諸費用2124250万円 x 5%5%
住宅ローン減税 -290年収600万円配偶者あり
借り入れ4000万円
固定資産税75015万円 x 50年15万円/年
修繕積立9001.5万円 x 12か月 x 50年3万円/月
管理費9001.5万円 x 12か月 x 50年
駐車場1,2002万円 x 12か月 x 50年
合計8,712

費用項目

ローン

試算は35年ローンで頭金なし金利1%としています。

現在住宅ローン金利は0.6%ほどまで下がってきていますが、今後上る可能性もありますので保守的に1%にて算出しています。
4000万円のローンで総額790万円ほどの金利となります。

仮に0.6%で35年ローンを組めれば総額は435万円に下がります。
また、仮に頭金を500万円いれて3500万円のローンを1%で考えると金利総額は650万円ほどになります。
現在は極限まで金利がさがっているので以前に比べて負担は減っています。

ローン計算サイト:https://keisan.casio.jp/exec/system/1256186048

購入諸費用

購入の際に大まかに購入物件金額の5%ほど費用がかかります。

下記、主な内訳費用です。

申込証拠金
新築物件の購入申し込みをする際にかかるお金です。2~10万円前後を、売買契約前に支払います。申し込みをキャンセルした場合は返金され、契約成立時には手付金の一部に充当されます。

手付金
「購入意思」を示すために支払うお金です。物件価格の5~10%を現金で支払うことが多いですが、最終的には、売主・買主の協議によって決められます。売買契約後にキャンセルした場合は返金されません。契約後は購入価格の一部に充当されます。

仲介手数料
主に中古物件を仲介会社を通して購入する場合、仲介会社に払う手数料。
「物件価格の3.3%+6万6000円」(消費税10%の場合)が上限。

印紙税
契約書に印紙を貼る形で支払われる税金。契約金額に応じて金額は変わる。

不動産取得税
購入の際に1度だけ支払いが必要な税金。相場は「固定資産税評価額の3~4%」が目安となっていて、その割合は取得年月日により異なります。一定の条件下では、2021年3月までの税額軽減措置の適用となります。

登録免許税・司法書士費用
不動産の所有権を移転登記する際に支払う税金です。移転登記の手続きについてはその道のプロである司法書士に依頼することが多く、その際には司法書士へ支払う事務代行料もかかります。
中古マンションを購入して所有権移転登記をする場合、建物の税額目安は「固定資産税評価額×2%」です。

住宅ローン減税

住宅ローン減税は住宅ローン残高に応じて、一定額が所得税などから控除される制度です。

控除期間は最大10年間。2021年12月までに家を購入して入居した人は、最大ローン残高4000万円の10%で各年40万円、10年間で最大400万円が所得税から戻ってくることになります。

しかし実際は年収や物件価格によって減税額は変わります。
多くの人は最大400万円の減税をうけることはないと思います。

試算では年収600万円配偶者あり、借り入れ4000万円前提で10年の減税総額 ー290万円で起算しました。

住宅ローン減税の参考値サイト:https://www.mitsuba-h.com/jukatsu_column/20200903/

税金

固定資産税

毎年1月1日時点の不動産所有者に課税される税金です。
基本的には課税標準額の1.4%が課税となります。
課税標準額は、市町村によって発表され3年に一度見直しされます。大体時価の約7掛といわれています。

これに特例がいくつかあります。
例えば土地については、200m2以下の部分について評価額が1/6に減額されます。
新築であれば建物部分の評価額が1/2に減額されます。

土地にかかる固定資産税額の目安= 課税標準額÷6×1.4% 
建物にかかる固定資産税額の目安= 課税標準額 × 1.4% 
(新築の場合は課税標準額の1/2×1.4%)

東京都の固定資産税概要:https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/shisan/kotei_tosi.html




都市計画税
都市計画法のある地区で課税されます。

課税標準額の0.3%が基本となります。独自の制度がある自治体を除くと、軽減措置が設けられているのは土地のみで、宅地の200m2以下の部分は小規模住宅用地として1/3、200m2を超える部分は一般住宅用地として2/3に軽減されます。

都市計画税額の目安=課税標準額 × 1/3 x 0.3%

固定資産税、都市計画税の計算例

[条件]
・土地の価格:2,250万円 (課税標準額:1575万円)
・家の価格:2,000万円(課税標準額:1400万円)
・中古

<固定資産税>

土地の固定資産税
1,575万円×1/6×1.4%=3,675円

建物の固定資産税
1,400万円×1.4%=19,6000円

固定資産税合計23万円


<都市計画税>

土地の都市計画税
1,575万円×1/3×0.3%=15,749円

建物の都市計画税
1,400万円×0.3%=42,000円

都市計画税合計5.7万円

この例では総額28万円になりますが、資産価値は基本的に減っていくのが一般的です。

建物の価値は20~25年でほぼゼロになり、土地も下がる可能性が高い為
試算では毎年15万円で計上。

固定資産税はマンション、戸建て、新築、中古、物件の大きさによって大きく変わりますので
実際の物件に照らし合わせて確認しましょう。

修繕費

建物は10年、20年と住んでいるうちに傷んできます。

マンションの場合は修繕積立金というかたちで毎月1〜2万円ほどを納めます。
このお金でマンションの設備の点検や修繕、大規模な数千万という費用になる建物そのものの修繕に備えます。

マンションの修繕積立金が安いと毎月の出費が抑えられてラッキーと思うかもしれませんが、マンションの修繕積立金の不足は度々問題になっています。
積立金が足りないと、大規模補修の際に追加で一時金をとられる、補修ができずに建物が劣化するなどのトラブルに発展します。

購入前には、仲介会社を経由して「重要事項に関わる調査報告書」という書類を管理組合から取得することをおすすめします。この報告書でいくらくらい修繕費が積み上がっているか、補修を何時頃予定しているかが記載されています。

戸建てでは修繕費用を自分でお金を貯めておく必要があります。

外壁の塗装、給湯器、トイレ、お風呂の修繕などの修繕が必要になります。
アットホームの調査結果によると新築戸建て購入した495人、平均築年数38年の修繕費は556万円でした。

毎月2万円ほど積立をしておく必要があります。

修繕費に関する調査結果(2016年):
https://athome-inc.jp/wp-content/themes/news/pdf/kodate-shuuzen-201607/kodate-shuuzen-201607.pdf

管理費

マンションにだけかかる費用。

共用部の光熱費、清掃や軽微な補修などのために使われます。
数千円〜2万円ほどかかります。

駐車場

駐車場は車が必要な人には必須ですが、場所によっては高くつきます。
毎月5000円~3万円ほどかかります。
上の試算では2万円を計上しています。

車はお金を食いますので、購入の際は維持費を含めよく検討することをおすすめします。

まとめ:重要なのは比較結果でなく理解

ここでまで賃貸と持ち家のマンション、戸建てそれぞれの50年間の総費用を比べてきました。

今回の前提は期間50年間、持ち家4250万円、賃貸は12万円/月。車ありで考えました。

結果は以下のとおり。

  • 賃貸戸建て    7,843万円
  • 賃貸マンション  9,593万円
  • 持ち家戸建て   6,507万円
  • 持ち家マンション 8,712万円

しかし実際は物件の築年数や場所、土地と建物の割合、車の有無など数多くの要素で変わってきます。

今回の比較はあくまで参考として考えて頂ければと思います。

また、金銭面では持ち家の方が有利に見えても、持ち家は所有のリスクを背負いますので単純比較できない側面もあります。所有のリスクとは天災や引っ越しの際に貸し手や買い手がみつからないリスク、隣人トラブルなどです。

立地から考えるとマンションに利がありますし、広さを考えると戸建てでないと物件がない場合もあり単純なコスト比較では決定が難しいのが持ち家、賃貸の議論です。

大切なのは、持ち家、賃貸、戸建て、マンションの特性と購入と維持にかかる費用項目をそれぞれ理解をすることです。


今回の記事で各費用の概要を説明しています。
それらの費用がなぜかかるのか、どんな計算式で算出されているのか、回避できるのか必要経費なのか?など理解を深めて頂けると余計なコストや「こんなはずじゃなかった!」を防げると思います。

金銭だけでは考えられないのが住居ですが、大きなお金になりますので特に購入を考えている方は
物件価格だけでなく、今後どういった項目の費用がどれだけかかるのかを確認しておきたいですね。


コメント

タイトルとURLをコピーしました