ここでは、シンガポール在住者向けにシンガポールのおすすめ証券会社を5社ご紹介します。
シンガポールには多数の証券会社が存在しますが、サービスが悪かったり手数料の高い証券会社もありますので、証券口座選びはよく考えて選びたいところです。
私は実際に2015年にシンガポールに来てから証券口座を開き、現在運用資産3000万円ほど。(投資成績はこちら)大きな額ではないですが、順調に積み上げられてきています。シンガポールでのお金の増やし方をまとめた本も出版していますので、よろしければ読んでみてください。
人によって最適な証券会社は異なりますが、自分にとってベストな証券口座を選ぶことでシンガポールの投資メリットを活かしてお金を増やすことができると思います。
今回は個人的におすすめな証券会社を5社紹介します。シンガポールでの証券口座選びの参考にしていただければと思います。
その他シンガポールでの資産運用にご興味のある方は「シンガポール在住者向けの資産運用まとめ」もあわせてどうぞ!
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シンガポールのおすすめ証券口座一覧
証券会社 | 特徴 |
Phillip Securities | ジャパンデスクがあり日本語サポートあり、手数料も安め |
Standard Chartered | 世界的な実店舗ネットワーク、安心のブランド力 |
Tiger Brokers | 手数料の安さで選ぶならオンラインのTige Brokers |
SAXO Markets | 手数料が安く信頼度も高い、充実の商品ラインアップ |
DBS Vickers Cash Upfront | 銀行系証券口座の最安値、DBS銀行とシームレスに連動 |
シンガポール証券口座の選び方
証券口座を選ぶ際の3つのポイント
証券口座を選ぶ際には3つのポイントを気にかけるとよいです。
1つ目のポイント、手数料は株やリートを買ったり売ったりする時にかかる手数料です。
当たり前ですが、できるだけ安い方がよいです。特に取引回数が多い人には手数料は重要です。
一回の取引の額が小さい場合は手数料の%よりもミニマム費用(最低限支払わなくてはいけない費用)を気にして方がよいです。
例えば手数料が0.25%だとしてもミニマム費用SGD25の場合、SGD10,000投資しないと手数料が0.25%とはなりません。仮にSGD1000を投資する場合はミニマム費用の25の支払いが必要ですので、2.5%の手数料となります。投資した時点から-2.5%となります。
2つ目のポイントは店舗の有無です。
近年は多くの取引がオンラインに切り替わっていますので必要性を感じないことも多いかもしれませんが、投資初心者のうちは店舗がある方が安心な場合もあります。
特に英語での電話のやりとりが苦手な人は店舗で話しを聞いてしまう方が結果的に早かったりします。店舗を持っている証券会社は歴史が古い企業が多く信頼度が高いのもポイントです。
3つ目のポイントはサービスです。
一括りには説明できませんが、証券会社は各々の強みがあります。
例えばフィリップ証券にはシンガポール唯一のジャパンデスクがあり日本語ですべて問い合わせができます。
SaxoMarketsは幅広い消費へのアクセスが一つのプラットフォームでてきて、オンラインプラットフォームの情報量が多いです。
オンライン証券口座のTigerやMomooは手数料は安いのですが、サービスは限定的です。
特に帰国後も運用を続ける人が多いと思いますので、帰国後のサービスも含めて検討することをおすすめします。
CDP とCustodian アカウント
証券口座は大きくこの2つのタイプが存在します。
それぞれの違いとメリット・デメリットをご紹介します。
駐在員は口座は1つにまとめる
証券口座は複数開設することもできるのですが、駐在の方で任期後は日本に帰国もしくは別の国に駐在する方は証券口座は1つにしておいた方がよいです。
帰国後も取引を続ける場合は日本で確定申告が必要になります。
この際に口座が複数あると管理や申告が非常に面倒になります。
まずは、よさそうな証券口座を開き、少額取引をして実際にチャージされるコストや使い勝手が問題ないようだったら、その口座1つに絞って本格的に運用をしていく方法がよいかと思います。
シンガポール証券会社各社手数料比較
ここからシンガポールの主要証券会社各社の手数料比較をしていきます。
今回はSGD 50,000までの投資の際の費用を比較しています。
手数料はどこの銘柄(シンガポール、アメリカ、日本、香港など)を買うかで多少変わってきますが、ここではシンガポール株とアメリカ株を買う場合の手数料比較になります。
シンガポール株の売買手数料比較
証券会社 | 売買手数料 (up to $50K) | ミニマム費用 | Custodian or CDP |
Tiger Brokers | 0.03% | $0.99 | Custodian |
Moomoo | 0.03% | $0.99 | Custodian |
Phillip Securities (Cash Plus Account) | 0.08% | 0 | Custodian |
SAXO Markets | 0.08% | $5 | Custodian |
Phillip Securities (Custodian) | 0.12% | $8 | Custodian |
DBS Vickers Cash Upfront (Prepaid, buy only) | 0.12% | $10 | CDP |
UOB KayHian (prepaid) | 0.12% | $10 | Custodian |
Standard Chartered | 0.20% | $10 | Custodian |
Citibank | 0.25% | $28 | CDP |
OCBC Securities | 0.28% | $25 | CDP |
UOB KayHian | 0.28% | $25 | CDP |
DBS Vickers | 0.28% | $25 | CDP |
シンガポール株の売買手数料は最安値はネット系のMoomooとTiger Brokersの0.03%です。ミニマム費用もSGD0.99と非常に安いです。Philip証券が新しく売り出しているCashPlusアカウントはミニマム費用が0と破格。少額で取引数が多い方は検討の余地有りです。
銀行系は総じて手数料が高めです。
ちなみにUOB,DBSなどが複数記載あるのは同じ銀行の証券口座でも種類がことなる口座がいくつかあるためです。口座開設の際にはどのタイプの口座なのかを確認ください。
また今回ご紹介しているのは売買手数料です。証券口座では他にも口座維持費やアメリカ株にかかる費用など細かな費用が存在する場合があります。
口座を開く際には、実際の手数料はいくらになるのかちゃんと確認されてから開設することをおすすめします。もしくはある程度運用をして実際にいくらくらい費用が掛かっているかを確認することをおすすめします。
アメリカ株の売買手数料比較
証券会社 | 売買手数料 (up to $50K) | ミニマム費用 |
Tiger | USD 0.005 | USD 0.99 |
Philip Cash Plus Account | USD 1.88〜3.88 | 1.88-3.88 |
SAXO Markets | 0.06% | US$4 |
DBS Vickers Cash Upfront (Prepaid, buy only) | 0.15% | US$18 |
Standard Chartered | 0.25% | US$10 |
Phillip Securities (Custodian) | 0.15% | US$15 |
OCBC Securities | 0.30% | US$20 |
Citibank | 0.30% | US$25 |
アメリカ株の売買手数料は全体的にシンガポール株よりも高めですが、ここでもTiger, Moomooの2社が最安値です。
Philip証券のCashPlusアカウントは保有額によって手数料が変わる方式で、手数料が固定で設定されています。シンガポール株同様かなり競争力のある設定になっています。
ちなみに手数料をこの中で一番高い0.3%と仮定して、手数料がミニマムのUSD20を超えるのUSD6700以上の投資をした場合です。一度に大きな額の投資をしない場合は料率よりもミニマムの費用が効いてきます。
シンガポールの証券口座おすすめ5選
それでは各社の手数料を比較したうえで、私なりのおすすめ証券口座を5つご紹介します。
どこも信頼できる間違いのない証券口座です。
Philip Securities Japan desk
唯一の日本語対応口座。
Philip証券はシンガポールの大手証券会社です。Philipにはなんとジャパンデスクがあり、すべて日本語で問い合わせが可能です。英語に不安のある方には非常に心強い証券会社です。
以前はコストが高かったのですが昨年から手数料を下げたようで競争力を増しています。
Pihilip証券も他に様々なアカウントがありますが、ジャパンデスク以外はすべて英語のみになりますので注意下さい。
ジャパンデスクの口座開設は↓こちらのボタンをクリックください。
Standard Chartered
Standard Charteredはご存知の方も多いと思います。
世界的に店舗のネットワークを持つ大手証券口座です。店舗を持ちながらもコストが比較的安く、信頼度が高いです。
コストだけ考えるとネット系に軍配が上がりますが、投資初心者は店舗で色々と聞きながら投資をすすめるのも良いと思います。今後別の国への駐在の可能性がある人にとっても使い勝手がよい証券会社かと思います。
Priority BankingとPersonal Bankingでレートが異なりますが、最初はPersonal Bankingになると思います。Custody Feeは無料です。
Tiger Brokers
Tiger Brokersはとにかくコストを抑えて取引をしたい人にはおすすめです。
Moomooもコスト面は同じレベルですので、Moomooもよいですが、Tiger Brokerの方が取り扱い銘柄が多く、以前からあるので今回はTigerをピックアップしました。
細かい手数料は下記です。
通常の売買手数料に加えてPlatform Feeがかかります。ですので実際は0.006%が費用になります。ただそれでも圧倒的に安いです。またCustody Feeはかかりません。Waviedされています。
スマホで簡単に取引ができるのも利点です。
英語やスマホでの株の取引に不安のない方にはメリットが大きい口座です。
SAXO Markets
Saxo Marketsも手数料が安い優秀な証券口座です。
Tiger Broker、Moomooなどは最近できた新興企業ですが、Saxoは以前からあるFXの老舗で信頼感があります。
所謂トレーディングといった印象の取引画面で株やリートの取引もそうですが、FXでの評判が高いです。FXに興味がある人には一つのプラットフォームで取引ができるので便利だと思います。
手数料はクラス分けで変わります。クラスはBronzeからDiamondまであります。今回比較に使用したのはBronzeの数字です。
手数料の他にCustody Feeが0.006%取られます。最低預け入れがSGD3000必要です。
DBS Vickers Cash Upfront (prepaid, buy only)
DBSはCDP口座でありながら手数料がこなれています。通常CDP口座はCustodian口座よりも手数料が高いのですが、DBSのCash Upfront, prepaid口座はコストが抑えられています。
すでにDBSの口座をもっておりプラットフォームを統一したい人にも便利だと思います。
DBSの場合は複数の種類の口座があります。「Cash Upfront, prepaid」以外の口座はもっと手数料が高いので契約の際は内容確認に注意してください。
CDP口座ですのでCustodyFeeはかかりません。
証券口座の開き方、必要書類
証券口座の開き方は各社のHPから登録ができます。
店舗があるところは、店舗で手数料含めいろいろ確認しながら口座開設をしてもよいと思います。
店舗に行く場合は I would like to open a Brokerage Account と伝えれば大丈夫です。
アメリカ株への投資も検討されている場合はその旨も伝えてUSD口座を開いておくと後から再度の申請をしなくて済みます。
ただ店舗に赴く時は余計な投資信託や保険等を買わないよう気をつけてください。中には手数料だけ高くてパフォーマンスの悪い商品もありますので。
必要書類は各証券会社によって若干ことなりますが、通常下記です。
- ID(EP/DPやパスポート)
- Proof of Residence(SPサービス等の請求書コピー)
- 銀行口座
まとめ
シンガポールは株の売買益に税金がかからない素敵な国なのですが、証券会社によっては手数料が高いのでパフォーマンスを下げないためにも、よく比較して自分に合う証券口座を選んでみてください。
私自身はPhilip証券を使っています。私がはじめた当時はネット系証券会社がほとんどなく英語も不安だったのでPhilip証券にしました、Tigerも気になるのですがすでに結構な額を投資していますし、最近手数料もさがりましたので満足しています。
今回の記事があなたにとってベストの証券会社を選ぶ参考になれれば嬉しいです。
それでは、共にシンガポールでお金を増やしましょう!
コメント
こんにちは、いつも記事を楽しく拝見しています。
ぽちゃさんの記事を読み投資を始めようと思い、Standard Charteredにて口座を開きました。(米国、シンガポール株を購入したかったため)
米国株購入について2点ほどお聞きしたいことがあり、コメントいたします。
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1 W-8Benの提出方法について
いざVOOを購入しようと試してみると、米国株の購入時はW-8Benの提出が必須である、という旨の情報がでました。Formまではたどりついたのですが、こちらは印刷して直接SC宛てに送らないといけないものでしょうか?ぽちゃさんは開設時どうされましたか?
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2 SC口座への資金移動方法について
私は現在、メイン口座はDBSを使用しています。なので、株購入時はDBSからSCに移さないといけないかと思うのですが、この資金の移動はどのようにされていますか?
FASTを利用して、
DBS Saving Account -> SC Saving Account -> USD トレード用アカウント と移動していらっしゃいますでしょうか?
SC SavingからUSDトレード用アカウントに移す際、わりと手数料を持ってかれているようで、他に良い資金移動方法はないものかな、と思い、ご質問させていただく次第です。
(4200SGD->3000USDとなり、それを再度SGDに戻そうとしたら4000SGDほどになる、と掲示されました。)
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以上です。お時間ある時にご返信いただけると幸いです。よろしくお願いいたします。
Shuさん、コメントありがとうございます。
ご丁寧な質問にできればすっきりとした回答をさせて頂きたいところなのですが、すみません。
私自身はSC口座は持っておらず頂いた2つの質問について明確な答えがわかりません。
私自身はPhilip証券を使っています。手数料が高いのでSCの方が良いのですが投資を始めた当初は気づいていませんで、未だそのまま口座をつかっている次第です。。
参考にならないかもしれませんが、
1)PhilipですとWー8Benはネット上の操作で提出可能(サインしたものをPDF化してシステム上で提出)でした。
2)証券口座への入金は私の場合はOCBCからPhilip証券にSGD送金して、米株取引の場合はSGDで決済をしています(その時々の実勢レートでドル転)
コメントのSGD4200→USD3000→SDG4000は為替取引の手数料かと思いますので、為替取引の回数を減らすことが手数料回避の手段かと思います。
為替での損益を気にしないのであれば、私のようにSGDで決済をするのもアリですし
もし為替も気になる(USDが高い時にはあまりUSD転したくない等)ようでしたら、USDが安い際にSGDアカウントからUSDアカウントに米株購入用にUSD転しておくのも手かと思います。
USD→SGDへの両替に関しては、もし継続的にアメリカ株の取引をされるようでしたらUSDは必要になりますのであまり頻繁には発生しないかなとも思います。
以上、あまりお力になれませんで申し訳けございませんが、返信させていただきます。
ぽちゃさん、ご返信ありがとうございます。
1
W-8ben,SCは送付するか銀行に直接行かないといけないようで、銀行に行って提出してきました。(それ以外の開設作業はすべてWeb上だったのに、、)
Philip証券はWeb上なんですね、便利で良いですね。
2
ご返信からお見受けするに、為替手数料は普通に僕が言及する程度はかかる、仕様がないものなのですね。なにぶん初心者なもので、「USDにするだけで200SGD近く失うのか」と驚いてしまいました。
>為替での損益を気にしないのであれば、私のようにSGDで決済をするのもアリですし
SCではどうやら、US側の取引をする場合はSC内の口座でUSDを保有しなければいけないようでした。Philip証券はその辺も便利なんですね。
これからもぽちゃさんのブログを拝見しつつ勉強していこうと思います。ありがとうございました。
Shuさん、返信コメントありがとうございます。とても嬉しく、励みになります。
証券会社で色々と違うのですね、勉強になります。情報ありがとうございます。
SGDで支払えないのはすこし不便な気はしますね。
私もまだまだ投資初心者ですが勉強続けていきますので
今後ともよろしくお願い致します。