シンガポールリート投資をしたいのだけど、どの銘柄がいいのかな?
おすすめなシンガポールリートを知りたいな
ここではシンガポール在住の方向けにシンガポールリートのおすすめ銘柄を紹介します。
シンガポールリートは世界的にみても高配当で知られています。一般的に配当利回りは3%あれば高配当と言われますが、シンガポールリートは配当利回り4~5%。配当好きな方には非常に魅力的な投資対象です。
また、日本では通常20%ほどの課税がされる配当金がシンガポールでは非課税で受け取れるため、シンガポール在住者にとってはメリットが大きい投資先です。
現在は世界的なインフレ懸念や情勢不安を要因に値が下がっていますが、長期的には右肩上がりの銘柄も多く、シンガポールの不動産は天災、政治不安とは無縁というメリットもあるため、長期投資としては優秀です。
ただ全てのシンガポールリートが優秀とは限りません。現在SGX(シンガポール株式取引所)に上場しているリートは43銘柄。この中からベストな銘柄を選ぶのは至難の技です。
一番パフォーマンスがでる投資先は誰にもわかりませんが、ここでは私が考えるシンガポールリートのおすすめ銘柄を5つご紹介します。
私はシンガポール在住7年目で実際に投資資産の15%程度500万円ほどをシンガポールリートで運用しています。配当はSGD2000ほど毎年受け取っています。私の運用成績はこちら。
大きな実績ではありませんが、投資する際に勉強をしてきましたのでこれから初めてシンガポールでリート投資を考えている方の何かしらの参考になればうれしいです。
シンガポールリートおすすめ5選
それでは早速おすすめのリートを5つ紹介します。
こちらは全てシンガポール取引所SGXに上場しているリートです。
シンガポール在住者、もしくはシンガポールの証券会社の口座をお持ちの人であれば購入可能です。
日本在住で口座も日本のみの方は残念ながら購入できませんのであしからず。
1. C38U CapitaLand Integrated Commercial Trust
- 時価総額: 14.65 Billion SGD
- 配当:4.71%
(2022年6月現在)
Capitaland は、シンガポールに本社のアジア最大の不動産上場企業の1つです。シンガポール内外に高品質の不動産オフィス・コンドミニアム・住宅およびサービスを展開しています。Capitalandのモールも多いので知っている人も多いと思います。
CapitaLand Integrated Commercial Trustは Capitlandのオフィス+モールの複合リートです。
以前はCapitaland CommercialとCapitaland Mallの2つのリートに分かれていましたが2020年に合併しました。
シンガポールは外資の誘致にも積極的、法人税も安く、インフラも完備、地理的にも東南アジアの中心とビジネスのしやすい環境が揃っています。
多くの大手企業が東南アジアの地域統括事務所を構えるのがシンガポールです。コロナで価格おちこんでいますが、長期で見ればオフィスの需要はまだあるのではと考えます。
Capitaland IntegratedはSGXのシンガポールリートで時価総額トップのリートです。ポートフォリオはトップクラスのオフィスビルとモールばかり。テナントには優良企業が数多く入っています。
2017年6月〜2022年6月の5年間の価格推移です。
コロナ前は順調に右肩上がりを続けていましたが、その後は軟調。2022年に入り少し回復してきた様相も見せていますが、まだ厳しい環境が続きそうです。コロナの影響はオフィス以上にモールが打撃をうけて価格が落ちています。
個人的にはあまりモール系は好きでないのですが、Plaza SingapuraやBugis+など各地のメインどころモールですので頑張ってほしいと願っています。
Capitalandの投資がうまくいかないとシンガポール全体が悪いと思います。
2. AJBU Keppel DC REIT
- 時価総額:3.52 Billion SGD
- 配当:2.4%(2022年6月現在)
Keppel はシンガポールの多角経営企業です。不動産開発以外にも建設・エンジニアリング、造船業務、インフラ整備、エネルギーなどを展開、世界有数の海洋石油掘削機企業でもあります。
Keppel DCはKeppelによるデータセンターのリートです。
シンガポールをはじめマレーシア、オーストラリア、ヨーロッパ各国にデータセンターを保有しています。
2017年6月〜2022年6月の5年間の価格推移です。
コロナショックを追い風に価格が伸びた唯一のリートで、モールやオフィス系のリートが軒並み暴落する中、どんどん買われました。
ただその後インフレ懸念が台頭するとスルスルと価格が下がり、下落の一途を辿っています。
どこまで下がるのかはわかりませんが、個人的には今後データセンターの重要性は上がる、特にシンガポールはDX、Aiなど先進技術の好きな国なので質の高いデータセンターを運用できれば価格は持ち直すのではと考えています。
ただこれまでの価格推移を鑑みると、買う時期を選ぶ必要がある銘柄です。
またシンガポールのリートとしては少し配当が物足りないのが気になります。ポートフォリオの分散の意味での保有もありかもしれません。
3. M44U Mapletree Logistics Trust
- 時価総額:7.94 Billion
- 配当:5.47%( 2022年6月現在)
Mapletreeは、シンガポールの不動産ディベロッパーです。シンガポール政府所有の約22兆円を運用する投資会社 Temasek Holding の100%子会社です。
Mapletree Logistic はMapletreeが運用する物流系リートです。
約160ほどの物流系不動産を持っています。そのうち60はシンガポールですが、残りはオーストラリア、中国、香港、日本、マレーシア、韓国、ベトナムと各地に点在しています。
コロナ後、物流に対する需要は増加の一途を辿っています。物流系は思い入れを入れにくい物件ではありますが、私が保有する中で一番成績優秀なリートです。
ちなみに配当自動積み立ても可能なリートです。
2017年6月〜2022年6月、5年間の価格推移です。
コロナ後も顕著な価格推移で頑張っていましたが、インフレ圧力、正常不安に耐えきれず2022年以降値を下げています。
長期的にみると今が買いかもしれません。
4. ME8U Mapletree Industrial Trust
- 時価総額:6.66Billion
- 配当:4.65%(2022年6月現在)
先ほどのMapletree Logisticと同じMapletreeが運営するリートです。
こちらは工業、産業不動産のリートです。
シンガポールに87、アメリカに(データセンター)14の不動産を保有しています。
工業系のリートは多くありませんので分散投資の意味と、成績も優秀なのでご紹介します。
2017年6月〜2022年6月、5年間の価格推移です。
Mapletree Logisticと似たような価格推移を辿っている気がしますが、コロナ後はすぐに回復しましたがその後ずるずると値を下げています。2022年に入ってさらに下を見ている格好です。
このタイミングでの投資がよいかは意見が分かれるところかと思いますが、よい銘柄だとは思います。
5. A7RU Keppel Infrastructure Trust
時価総額:2.84Billion
配当:6.63%(2022年6月現在)
Keppelのインフラ系リートです。
シンガポールリートの中で唯一のインフラ系のリートで、オイル貯蔵やガスのパイプラインといったエネルギー施設や廃棄施設を保有しています。(厳密にはリートというよりMLPかと思いますが)
特徴はなんといっても6%を超える超高配当です。
2017年6月〜2022年6月、5年間の価格推移です。
インフラ系への投資は価格推移が悪いのが常なのですが、その中でもKeppel Infraは価格推移が悪くないです。値上がり期待できるような銘柄ではありませんが、大きく毀損することなく、横ばいであっても年間6~7%の配当をもらってポートフォリオ全体の配当利回りを押し上げるといった使い方はできるかと思います。
単体というよりはポートフォリオの中の配当ジェネレーターといった見方でみると面白い銘柄かと思います。私も保有しています。
まとめ
いかがでしょうか?
今回のおすすめリートの選定は時価総額、過去のパフォーマンス、物件、分散等から分析を行い私なりに選定してみました。
必ず儲かるといえる銘柄ではないですが、数あるシンガポールリートの中では優秀な銘柄かと思います。
気になる銘柄がありましたら是非それぞれのリートのホームページやYahooFiananceなどといった情報サイトで情報集してみください。
シンガポールリートを選ぶ際のポイントについては「シンガポールリートの選び方・分析方法 8つのチェックポイント」にもまとめていますので、参照ください。
シンガポールリートの中で買わない方が良い銘柄はこちら↓
シンガポールリートは長期保有インカムゲイン狙いの方には本当におすすめ!
現在価格が下がっている銘柄もあるので、仕込むにはいい時期かもしれません。
コメント