ここではマイホームを検討されている方向けに
購入後に後悔しないためのマイホーム購入時のポイントをご紹介します。
マイホームは夢が広がりますが、大きな買い物です。
そしてほとんどの人が不動産をこれまで購入したことのない素人です。
「こんなはずじゃなかった」「家なんか買わなきゃよかった!」とならないよう、本記事でチェックポイントを事前に確認いただければと思います。
マイホームを買う際のポイント
マイホームを買う際のポイントはいくつもありますが、ここでは代表的なポイントを5つのカテゴリーにわけて解説していきます。
それでは、カテゴリーごとにポイントを詳しく解説します。
価値観・ライフスタイル
家は人生で一番大きな買い物で、生活に与えるインパクトも大きいです。
日々の暮らしを気持ちよく過ごすため、まず家があなたのライフスタイルや価値観に合っていることが重要です。
家に暮らしを合わせるのでなく、暮らしに家を合わせます。
家の購入はお金のことも大事ですが、多少の損得勘定よりもその家を買うことで幸せになるのであればそれがベストな家だと思います。
価値観は人それぞれですが、自分にとって利便性が一番大事なのか、広さが大事なのか、環境が大事なのかなど自分にとって一番大切な部分を軸として家を決めると後悔も少なくすみます。
全てを満たすパーフェクトな家は中々ありませんが、自分が一番大事にしたい部分(例えば周辺環境や広さ、立地など)を満たしえていれば他のことはある程度目をつむっても満足できると思います。
逆に予算内だからといって妥協を重ねすぎると折角大金をはたいて買ったにも関わらず誰も幸せにならないという悲しい結果になります。
多くの方は35年ローンを組んで購入をすることになると思います。
ですので、今後20年、30年と変化するライフスタイルも念頭に置いておく必要があります。
住環境は生活や習慣、収入にも直結する非常に重要な要素です。
自身の大事にしている価値観を今一度見直して家、今後の求める理想のライフスタイルをイメージして家を選びたいですね。
資産価値を考える
家は大きな買い物ですので、できるだけ損をしたくありません。
金銭面から考えた時にできるだけ資産価値が高い家を購入することが重要です。
資産価値が高い家とは価格が上がる、もしくは下がりにくい家です。
仮に3000万円で購入した家が10年後3500万円で売れるのであれば500万円儲かります。こいった家を購入できれば御の字です。
しかし実際には、日本では多くの家は資産価値が年々目減りします。
建物は25年ほどで価値はほぼゼロになりますし、土地もずっと下がり続けています。
建物と異なり、土地の価格は下がりますが価値がなくなることはありませんので、戸建ての方が資産価値が長持ちするという考え方もできます。
ただマンションは立地がよいと建物価値の下落が抑えられることもありますので、一概には言えません。
自分が住むのだから価格が下がっても関係ないと思われる人もいるかもしれませんが、
自分の資産が目減りしているのには変わりないですし、その後の自由度も減ります。
社会の移り変わりが早い現代において20年後、30年後のことなど誰にも分りません。家を売らないといけない、貸さないといけない事態になる可能性もあります。
その際に家の価値が下がっていると借金だけが残ります。
ベストは「住んでよし、貸してよし、売ってよし」な家です。
将来貸すことや売ることを考えていなくても、いざとなったら貸せる、売れる家をもっておくことは自由度が格段にあがります。
もし貸せる、売れる家を保有することができれば賃貸よりもよっぽど経済的に豊かになります。
将来うまく貸せるか、よい値段で売れるかは誰にもわかりませんが、今の状況をみてあたりをつけることはできます。
新築か中古かについては、資産価値においては中古の方が損をせずにすみます。
新築は業者の手数料に加え広告費や販売費がたっぷり乗っています。
契約をした瞬間に20%以上価値が目減りしますので、注意が必要です。
マンション、戸建ての資産価値比較については、物件によりますので一概には言えません。
マンションであれば築浅で利便性や管理が行き届いたマンションがよいです。
利便性の高く管理が行き届いたマンションは価値が長持ちします。
マンションの場合は土地の価格があってないようなものですが、管理がちゃんとされているかが重要になります。
戸建てはファミリー層に人気の街で土地の価値が落ちにくい場所がいいでしょう。
マンションより利便性が劣る戸建てはその分土地の価値があります。
建物の価値は25年過ぎるとほぼゼロになりますが土地の価値は残ります。
ですので土地の値段が落ちにくい、環境のよい街に持つことが望ましいです。
ローン・お金のこと
住宅購入時のローンの借りすぎには注意をしましょう。
不動産の営業マンは多くが歩合制ですので、できるだけ高い家を買わそうとします。
あなたの年収や勤め先をみて、銀行から借りられるマックスの物件を紹介してきます。
こういった物件に手を出すと、その後家賃の負担が重すぎて生活が困窮することもあります。
住居費は手取りの25%ほどに留めておくことが理想です。
家を見ていると数千万円という金額に感覚がマヒしてきますが、一度ローンを組むと30年以上支払いが固定します。
生活費の中で固定費が大きな割合を占めると生活の自由度が確実に減ります。
毎月のローンに加えて固定資産税、保険費用も掛かってきますし修繕費の積立もしておく必要があります。こいったローン以外の費用をもれなく確認してキャッシュフローに余裕がある水準にしておくことが理想です。
ざっくりでローン以外の維持費として月約3.3万円ほど(年間40万円ほど)かかります。(詳しくは「マイホーム購入後に必要なランニングコスト」を参照ください)
住宅以外の費用も比較検討が必要です。
特に子供がいる方は要注意です。
市町村によって子供への補助制度は異なりますし、小学校の学区、都内で保育園が無許可保育園か空いていないようなエリアですと月に5,6万円も費用がかかったりします。
郊外だと、学校までの交通費もバカになりません。
その家、土地に住むことにより発生する費用をトータルでみることが重要です。
場所がすべて
不動産を見る際に一番重要なのは結局「場所」との見方もあります。
これは住みやすさ、資産価値どちらの観点からみても重要です。
利便性
駅近、近隣商店へのアクセスなどの利便性は住みやすさにも資産価値にも大きく寄与します。
予算の関係で郊外に買ったけど日々の通勤や駅までのアクセス悪くストレス、とならないよう考慮したいです。毎日のことですので、重要です。
資産価値の観点からも以前までは駅から10分でも物件価格はそこまで下がらなかったのですが、今では駅近6分以内ほどと駅近需要が高まっています。(駅近と不動産価格について詳しくは「駅近は「駅徒歩10分以内」って本当? データで見る駅距離と価格の実際」を参照ください)
利便性の低い物件の価格は今後さらに落ち込んでいくことが予想されます。
街の発展性、ブランド
20年、30年と住んでいくことを仮定すると今後の街の発展性にも気を配りたいところです。
今後の都市計画、住民の年齢層や分布、公共サービスなどを確認しておきましょう。
安心なのはすでにある程度のブランドがある街です。
新興の街は次の3年、5年の輝かしい未来が見えたりしますが、それらがうまくいくかは未知数です。
もちろん計画がない街よりはよいですが、すでにブランドが確立している土地や街は大きく値崩れしませんし住みやすい場合が多いです。
土地の安全性
地盤がしっかりしているか、災害に強いエリアかといったところも確認しておきたいポイントです。
地盤が弱い、または埋立地の場合に発生する液状化現象が懸念点に上がります。
人災ともいわれていますが、武蔵小杉のマンションの浸水問題などは記憶に新しいです。
できれば高台固い地盤が望ましいです。
「ハザードマップ」で事前に災害関連の情報収集は必ず行いましょう。
また過去に工場がたっていたなどの理由で土壌汚染の危険性のある土地もあります。土壌汚染については市役所等のHP等で情報収集できます。
昔どのように土地が利用されていたか市の図書館に資料もありますので確認が可能です。
中古戸建てで、増改築を視野に入れている方は建ぺい率や容積率、建物が道に面しているかを確認しましょう。都市計画道路予定地、高圧線下にある土地、防火地域は増改築に制限がでてきますので注意が必要です。
生活環境・教育
子供のいる家庭は幼稚園や小学校の学区など教育環境を事前に調べておきましょう。
特に子供の進学先を気にされる方は学区内の学校の評判や雰囲気を確認しておくと安心です。
学区を優先させるか、生活環境を優先させるかは価値観によりますが、子供が大きくなってから「ちゃんと考えておけばよかった」とならないように気をつけたいですね。
また街の雰囲気や周りの住人のステータスなどは自分にも子供にも長期的に影響があります。
今後の子供の成長ステージ、子供が巣立った後などライフステージを考えながらベストな環境を選びたいですね。
治安の良し悪しはもちろん、公園や図書館など公共施設をあると魅力的ですね。
スーパーや薬局、病院など生活に欠かせない施設の所在についてもチェックをしておきましょう。
建物
中古物件を購入する際は特に建物の状態を確認しましょう。
1981年以前の物件は新耐震基準をクリアしていない可能性があります。
内装の傷や気になる生活跡、設備不良や破損部分の修理が必要となる場合もがあります。
どこまでが修繕可能か内覧する際にチェックしておくと安心です。
このあたりの不安はホームインスペクター(住宅診断士)に住宅の診断をお願いすることで解消することもできます。
目視による住宅診断で5~6万円、機材を使用して耐震診断を含む詳細診断をする場合、14~15万円ほどが一般的です。
広さや間取りはもちろん確認されると思いますが、実際の家具を置いた時の想定、生活動線を具体的にイメージしておくことをおすすめします。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は家を購入する際のチェックポイントについてまとめてみました。
戸建てかマンションか、新築か中古かでもみるべきポイントは変わってきますが、
おおまかなポイントが伝わっていればと思います。
確認すべき点がとても多く大変だと思いますが、数千万円の買い物になりますし、
失敗するとなかなか取り返しがつかないものなので直感だけに頼らず是非よく確認されてください。
よくわからないことは人任せでなく、できる限り自身で確認することをおすすめします。
銀行や不動産屋、住宅メーカーなどマイホームを取り巻く人はたくさんいますが、業者にはそれぞれの思惑があります。
「あなたのことを一番に考えているのはあなた自身です」是非素敵なマイホーム購入をされてください。
本記事が少しでも、あなたの住宅購入の役に立てればうれしいです。
それでは、また👋
コメント