ここではシンガポール在住者向けに
シンガポールリートのランク分けをご紹介します。
シンガポールリートは優秀な投資対象ですが、全部で40銘柄ほどあり、各銘柄のパフォーマンスにはかなり開きがあります。
今回は私独自の分析方法(価格推移、ファンダメンタルズ、個人的経験等)で各銘柄をランク付けしました。
「折角シンガポールリートでの投資を始めたに損をした。。」とならないように銘柄選定の参考にしていただければと思います。
Sクラス
AJBU : Keppel DC
N2IU : Mapletree Commercial
ME8U : Mapletree Industrial
M44U : Mapletree Logistics
まずはSクラスです。これまでのパフォーマンスが抜群にいい銘柄です。
どの銘柄も価格はずっと右肩上がりです。
コロナショックで値を下げていますが、Keppel DC,Mapletree LogistiticsとIndustrialsはすでに回復しつつあります。とても力強い銘柄です。
Mapletree Commercialは打撃を受けたままですがオフィスという不動産業態上致し方ないと思います。オフィス系リートの中ではパフォーマンスはピカイチです。
配当はKeppel DCは3%くらいと低めですが、その他は5~6%くらいあり十分なレベルです。
時価総額も4~5Billion SGDと大きく流動性十分、ROE7%~17%と高いです。
配当によるインカムゲインと価格上昇によるキャピタルゲインどちらも狙える超優秀銘柄です!
Aクラス
A17U : Ascendas Reit
C61U : Capitaland Commercial
C38U : Capitaland Mall
C2PU : Parkway Life REIT
ND8U : Frasers Commercial Trust
J69U : Frasers Centrepoint Trust
こちらがAクラスです。これまでのパフォーマンスがとてもいい銘柄です。
Sクラスほどのインパクトはありませんが、どの銘柄も価格はずっと右肩上がりです。
配当はParkway Lifeは4%くらいと若干低めですが、その他は5~7%くらいあり十分なレベルです。
時価総額は最大規模の10Billion SGD のAscendasを含め、どれも1Billion以上で流動性も高いです。ROE6%~10%と高水準をキープしています。
こちらも配当によるインカムゲインと価格上昇によるキャピタルゲインどちらも狙える優秀銘柄です!
Bクラス
T82U : Suntec Reit
K71U : Keppel Reit
SK6U : SPH REIT
O5RU : AIMS APAC Reit
A7RU : Keppel Infrastructure Reit
続いてBクラスです。ここからパフォーマンスが少し鈍くなります。
価格は若干の右肩上がりか横ばいです。利益はそれなりに上がっていますが、リート価格に反映されていません。エントリーの時期が良ければ売買益も狙えますが、どちらかというと配当を狙う格好になると思います。
配当はAIMS、Keppel Infrustractureでスト8%を超えてきます。
時価総額はAIMS以外は2Bと流動性の心配はありません。
何か特定の狙いがあれば買っても良いかと思う銘柄です。
Cクラス
P40U : Starhill Global Real Estate Investment Trust
ACV : Frasers Hospitality Trust Stapled Securities
HMN : Ascott Real Estate Investment Trust
AW9U : First Real Estate Investment Trust
J85 : CDL Hospitality Trusts Stapled Securities
Q5T : Far East Hospitality Trust Stapled Securities
TS0U : OUE commercial
こちらがCクラスです。 何とも煮えきらないリートです。
ホスピタリティー(ホテル)系が多いのですが、価格推移は横ばいか、銘柄によっては価格が下降してきていますので注意が必要です。
儲けが少なく、ROEも3%ほどです。
時価総額も1Billi onを切る銘柄も多いので流動性が若干落ちてきます。
あまり良い材料が見つからない銘柄群です。
Dクラス
最後のDクラスはこれまであげてきた以外のリートです。
正直これらの銘柄への投資はおすすめしません。
海外不動産が主なリートも個人的にはおすすめしていません。
詳しくはこちら↓
注: IPO間もないLendlease reit, Eliteはデータが少ないため今回対象から外しています。
チャート比較
こちらは主要銘柄の過去10年のチャートです。
少し見辛くて申し訳ないのですが、ご覧のようにパフォーマンスには開きがあります。
私は基本的には長期投資を前提としていますので短期1年以内の値動きはあまり気にしていません。リートはキャピタルゲインを過度に狙える商品ではありませんのであまり短期投資は向いていないのではと考えます。
10年のリート価格だけのパフォーマンスを見るとこのようになります。
- Sクラス:150〜300%
- Aクラス: 95〜130%
- Bクラス: 40〜60%
- Cクラス: 20〜マイナス5%
- Dクラス: マイナス20〜マイナス60%
コロナショックの影響がありますので、一時的な要因もありますが、ここで注目して欲しいのは300%以上のパフォーマンスの違いが出るということです。
配当を加味する必要はありますが、このように過去の価格推移を見ますとやはりSクラス、Aクラスへの銘柄が賢明かと思います。
優秀なリートに投資してお金を増やそう
いかがだったでしょうか?
今回はシンガポールのリートをパフォーマンス別にランク付けして見ました。
BランクとCランクの棲み分けは難しく簡単に分けられないところもあったのですが、初めてリートする際は各銘柄の良し悪しがわからないと思いますので、投資の際の参考にして頂ければ嬉しいです。
配当とキャピタルゲインをどっちも狙って、儲けは非課税!というのがシンガポールリートの強みです、二つのゲインを総合的に見て投資判断をしたいですね。
投資に絶対はないですし、今後どうなるかは分かりませんがSクラスとAクラスの銘柄への投資は良いかな思います。
配当についての考え方はこちら↓
シンガポールリートのメリットはこちら↓
コメント
シンガポール駐在中にシンガポールでの資産運用をと思い、勉強し始めました。本ブログにてたくさんのことを勉強させていただいております。
基本的なことで大変恐縮なのですが、ご紹介いただいている銘柄をSGXにて検索し色々と見ていたところ、O5RU AIMS APAC REITを本日時点(21年2月14日)で検索すると、dividend yield が、ー と表示されています。この銘柄以外にもいくつかそういった銘柄がありました。これは今年度分配金無しということなのでしょうか?
他方で、Yahoo!で検索しますと6.21%をForwarded Yieldとして記載しています。
https://sg.finance.yahoo.com/quote/O5RU.SI?p=O5RU.SI
この辺り、教えていただけませんでしょうか?
もう一点。
ブログや他の情報からSREITの分配金の目線が5%前後という印象を持っているのですが、現在検索すると、3〜4%という印象を受けました。
投資口価格は戻しているものの、コロナ直前までには届いていないと思いますので、これはコロナ禍により分配金が低下しているもので、アフターコロナで不動産収益の改善・分配金が戻せるアセットタイプかどうかという視点が必要という理解で正しいでしょうか?
コメントありがとうございます。
お問い合わせの件、下記分かる範囲でご回答します。
①OR5Uの配当
SGXのDividend Yieldの箇所が「 – 」になっている理由はわからないのですが
2月に一株あたりSGD0.024の分配金はすでに確定していますので分配金なしということはなさそうです。
昨年までの実績をみても2020年SGD 0.085(配当利回り6.44%)で現状売上や稼働率も問題なさそうですので6%くらいは期待できるのではないかと思っています。
Yahoo Financeでの6.21%表記も昨年実績から予測をはじいているものと考えます。(実際はどのように算出しているのかは、わかりませんが。。)
https://www.dividends.sg/view/O5RU
②Sreitの分配金利回り
確かに銘柄にもよりますが、コロナの影響で減配銘柄がでてきていますね。
2019年と2020年比較で例えば
Commercial系Mapletree Commercial はSGD0.099→SGD0.69 (配当利回り4.82%→3.38%)
リテール系ではFraser CenterpointはSGD0.014→0.092(配当利回り5.54%→3.64%)
Ascendasも今年に入って最初の配当額が昨年の半分ほどに減っており、なかなか厳しい状況にあると思います。
おっしゃるとおり、今後収益改善が図れるかがシンガポールリートへの投資にするか否かの視点になると考えます。
ご丁寧に解説いただきましてありがとうございました!
you tubeも拝見させていただいております。
ありがとうございます!!