「サクッとまとめ」石油の歴史

株・経済の勉強
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ここでは石油の歴史をサクッとご紹介します。

石油が分かると経済への理解、世界情勢への理解が深まります。

知っていて損はありません。

知っている方もこの機会に是非サクッとおさらいしてみてください。

1859 石油のはじまり

1859年アメリカのドレーク大佐がペンシルベニア州のタイタスビルで初の油田開発に成功します!

それまでも岩から染み出る油として認識はありましたが、本格的な石油の歴史はここからはじまります。(1859年日本は江戸時代、ペリー来航の6年後ですね)

当初はランプの燃料として使用されていました。

それ以前鯨の油が一般的に使われていましたが、匂いの問題があり使い勝手がよいとはいえませんでした。石油の登場で人々は石油でランプを灯すことになりました。


1870 アメリカ、ロックフェラーの石油支配 

1863年にアメリカ、ジョン D ロックフェラーが石油精製業を開始します。

ロックフェラーは1870年に「スタンダードオイル」社を創設

  • 1880年代にはアメリカの製油所能力の約70%、石油製品販売量の約80%を支配
  • 石油精製にとどまらず石油輸送パイプライン、原油生産にまで手を広げる
  • 次々と買収を仕掛け、1890年代にはアメリカの原油生産シェア40%に


次々と事業を大きくするスタンダードオイルですが、そのビジネススタイルはかなり強引な部分もありました。


最終的にはスタンダードオイル社が原油価格は自分達が決める!とした「公示価格制度」に
アメリカ国民は大反発
、シャーマン反トラスト法という当時の独禁法によって裁かれ解体を余儀なくされました。

1911年スタンダードオイルは解体され、33社に分割されます。これが現在のエクソンモービル、シェブロンの源流です。


1886 動力燃料は蒸気から石油へ 

1879年 エジソンが白熱電球を発明!

アメリカでの石油事業がどんどん大きくなる中、電気が登場します。

これによりランプなど照明は電気が賄うことになり、石油は自動車などの輸送用、動力用の燃料に特化されることになります。



1886年 ドイツのダイムラーとベンツ(高級車ベンツの創業者)が、石油を燃料とする内燃機関(エンジン)を発明します。

石油をつかうことで、エンジンは小型化、出力は大きくなり、調整も可能といいことづくめでした。それまで主流だった蒸気自動車は石油自動車に変わっていきます



1896年 アメリカのヘンリー・フォードがガソリン車の量産化に成功!

石油の需要も増え、アメリカに車社会が到来します。


1880 ロシアの石油開発 

1870年代ころからロシアの石油産業も急速に発展します。

スウェーデンのノーベル兄弟(ノーベル賞で有名な)とフランスのロスチャイルド家が石油産業を推し進めます。


ノーベル兄弟

  • 1875年ロシアのバクーに製油所を建設。その後、産油にも手を広げ、外国に販売設備まで整備
  • アメリカから削井機を導入、原油パイプラインや鉄道タンク車など輸送手段を整備
  • 船の燃料となる重油にも力をいれ、世界最初のタンカーをつくった
  • 1879年にはノーベル兄弟産油会社を設立
  • 1887年には17か国に輸出
  • 1888年にはロシア石油の3分の1を生産するまでに成長



ロスチャイルド

  • バツーム鉄道に対する融資と交換に、バクーの石油権益を獲得
  • 1883年にカスピアン・アンド・ブラックシー・ペトロリアム(一通称 ブニト)を設立。
  • ブニトは、ロシア石油の最大輸出業者となり、ヨーロッパでの販売網を整備
  • 1880年代後半にはアジアへも進出



ロシア石油産業の著しい発展によって、ロシアの世界市場シェアは、1884年の3%から1889年には22%にまで上昇。


アメリカのシェアは低下し、ロシアはアメリカにとっても無視できない存在となります。

1914 イギリスの石油事業加速 

1914年 第一次世界大戦が起こります。

この対戦を機にイギリス、フランスを始めとした当時の大国が石油の重要性に気が付きます

それまではイギリスも日本も石油の大部分はアメリカのスタンダードオイルに依存していました。
第一次世界大戦で消費された石油の8割はアメリカから輸入されていたのです。

これに危機感を覚えたイギリスはいち早く自国での石油開発に乗り出します。
アングロペルシャ(現在のBP)とロイヤルダッチシェルを設立し、石油事業に参戦します。


ロイヤルダッチシェルはイギリスとオランダの合弁会社

  • オランダ:ロイヤルダッチは当時オランダ領土であったインドネシアにおいて油田生産
  • イギリス:シェルはロシアの石油を世界に販売した



その後イギリスの海軍大臣に就任したウィンストンチャーチル英国海軍の艦船の燃料を石炭から石油へ変換します。


19世紀後半からシェル石油のサビエル社長はイギリス議会に石油利用を働きかけ、これがチャーチルの政策と相まって英国海軍は圧倒的に石油の利用を推し進めるのです。

この動きによって、ロイヤルダッチシェルはアメリカのスタンダードオイルと並ぶ巨大石油会社となります。


その後、外国海軍もそれに習い世界の軍艦は石油で動くようになり石油は国家の存亡につながる戦略物資となりました。


石油の一滴は血の一滴と言う言葉もその時生まれました


1931 中東でついに油田発見! 

中東で油田が発見されたのは意外と遅く、1931年です。

実は1920年までは中東に油田はないというのが世界の通説でした。


この固定概念に挑戦したのは、石油素人のニュージーランド人フランクホームズ少佐でした。ホームズ少佐はバレーの地質を研究し、1931年にバーレーンで中東初の油田を発見。世界中に衝撃的なニュースが流れたのです。


その後1933年にクウェートで、さらに1938年にサウジアラビアで大規模な油田が発見された。
1948年には世界最大のガワ―ル油田が発見され、ここから中東大油田時代が始まりました。

1945 太平洋戦争は石油の戦争

戦艦の燃料が石炭から石油に変わってから石油は国防上不可欠な戦略物資でした。

日本が太平洋戦争起こした直接の原因も石油でした。

戦前、石油の取れない日本は石油のほとんどをアメリカに依存していました。
日本のアジア進出に反対したアメリカはその制裁として日本への石油輸出禁止を打ち出しました。このため日本は外から石油を調達するしかなかったのです。


石油がなければ戦艦も零戦も鉄のガラクタです。


日本は真珠湾攻撃の後スマトラ、ボルネオ(現在のインドネシア)の油田を確保。
こうして得た貴重な石を日本にタンカーで運ぼうとしましたが、タンカーは尽くアメリカ軍の潜水艦によって撃沈され日本軍の石油はそこをついてしまうのです。

1950 セブンシスターズの時代

第二次世界大戦後の1950年代にはエネルギーの中心が石炭から石油に完全に移行します。

世界の石油関連産業は石油メジャーに支配される体制ができあがり、これは1970年代初めまで続きます。


石油メジャー
資本力と政治力で石油の探鉱、採掘、生産、輸送、精製、販売ま での全段階を垂直統合で行い、シェアの大部分を寡占する石油系巨大企業複合体の総称。特に、第二次世界大戦後から1970 年代まで独占状態に置いた7 社を セブン・シスターズと呼びます。

  • スタンダードオイルニュージャージー(現在のエクソンモービル)米
  • ロイヤルダッチシェル 英蘭
  • アングロペルシャ(現在のBP)英
  • スタンダードオイルニューヨーク(現在のエクソンモービルに)米
  • スタンダードオイルカリフォルニア(現在のシェブロン)米
  • ガルフオイル(現在のシェブロン)米
  • テキサコ(現在のシェブロン)米


石油はアメリカとイギリスの巨大石油企業に20年近く支配されました。

1980 OPEC 中東の反撃

1970年になると、これまで石油メージャーに独占されてきた石油事業に中東各国が反旗を翻します。

  • 1951年:イランのモサデグ政権による石油国有化政策 ( 原油は俺たちの土地で取れてるんだ俺たちのものだ!)
  • 1960年:OPEC(石油輸出国機構)が結成 (中東の産油国の集まり。力を合わせてアメリカ、イギリスに打ち勝とう!)
  • 1973年:オイルショック 第4次中東戦争の際、OAPEC(アラブ石油輸出国機構)が敵対国への石油供給を止めたため原油価格が暴騰した。
  • 1979年第二次オイルショック イラン革命(英米に依存した政策に不満が募り爆発!)により石油メージャーはイランから追い出される。イランは石油資源の国有化に移行。石油の輸出を止めた為原油価格暴騰!



これらの一連の流れの中で、原油価格決定権を中東諸国に奪われ、石油メージャーの支配力は急速に衰えました


2020年の現在までOPECによる石油価格のコントロールは続いています。

2000 アメリカ シェールオイルで主役に返り咲き

2000年初頭、アメリカは技術革新により、これまで発掘できなかったシェールオイルの発掘に成功します。シェールオイルは地下深くの頁岩(けつがん)層と呼ばれる硬い地層に含まれる原油です。

これによりアメリカは産油量世界No.1に返り咲きます。

2020年現在世界の産油量トップ3はアメリカ、サウジアラビア、ロシア。
この3カ国で世界の原油40%を握っています。



石油は有限資源であり、環境配慮の側面からも新エネルギーや代替エネルギーが今後随時出てくるでしょう。それでもパワフルで扱いやすく、利用用途のある石油の戦いはまだまだ続きそうです。

いかがだったでしょうか?
資源の歴史、私は中々面白いなと思います。
石油は私たちの生活に密着した大事な資源、大切に使って行きたいですね。

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