「株って儲かるらしいけど、仕組みが全然わからない…」
そんな風に思ったことはありませんか?
「株を買うってどういうこと?」
「株価ってなぜ毎日変わるの?」
「プライム市場?IPO?なんだかカタカナばかりで難しそう…。」
でも大丈夫。この記事では、
株式とは何か?株式投資とはどんな行為か?株価はなぜ動くのか?
といった基本の「き」から、誰でも理解できるようにやさしく解説します。
投資を始める前に、これだけは押さえておきたい!
そんな超初心者のあなたのための、入門ガイドです。
私も当初株式投資を始めた頃は何もわかりませんでしたが、その後本記事の基本を抑えることで今のところ順調に資産を増やせています。投資で長期的に成功するには時流を追うことも重要ですが、それ以上に仕組みや意味を理解することが重要です。
まずは基本、是非本記事を活用いただき資産形成をされてください。
*本記事はゼロから投資の基本を学ぶシリーズの3回目です。理解を深めるには1回目、2回目の内容も参照ください。
・投資の基本① お金持ちの秘密!なぜ投資しない人は損をするのか?3つの真実
・投資の基本②【初心者向け】投資の基本と本質をやさしく解説〜NISAを始めた人にもわかる!〜

シンガポールと東京二拠点サラリーマン投資家。運用額4,000万円、年間受取配当70万円。
2018年配当の存在すら知らない状況から投資スタート。その後、投資の重要性を知り備忘録としてブログにて発信開始、最高月間4万PV。
2021年Youtube開始、2022年に「シンガポールでのお金の増やし方」を出版(レビュー★4.5)。
シンガポールの日系最大級メディアSingalifeにて継続的に投資セミナーに登壇中。
フィリップ証券はシンガポールで唯一日本語対応のある大手証券会社。金融都市シンガポールのアナリストが作成したアナリストレポートが読める。サービスレベルも高く、手数料も安めなので、これから証券口座の開設を検討されている方はチェックしてみてください。シンガポールの証券会社ですが日本やアジア各国からの口座開設も可能!
株式とは

株式投資のはじまりは大航海時代。ヨーロッパの国々は東南アジアに香辛料や織物を求めて船を出していた。
航海には船の建造や船員の確保など莫大な費用がかかりるため資金を募って持ち帰った香辛料などででた儲けを分け合った。始めは1回の航海ごとに完結していたが、難破したり、海賊に襲われたりと失敗することも多く、損失を被ることも多かった。
そこでリスクを軽減するために1回ごとでなく全ての航海を株式にして、投資を分散できるようになった。

株式とは「資金調達の一つの手段」

株式とは企業が発行する有価証券の一種で、企業の資金調達の一つの手段です。
企業は事業を行う為に資金が必要になります。
例えばあなたが何かお店を始めるとして、お店を作る為のお金がまず必要です。
店舗の内装工事をしたり、家賃を払ったり、従業員を雇ったり、調理設備を買ったり。
小さな飲食店であればそこまで大きな金額ではありませんが、それなりの大きさの会社になれば必要な資金も大きくなります。
例えば製造業で工場を建てるとなるとそのお金は膨大な額になります。
そうすると自分の持ち金では足りなくなり、どこからかお金を持ってくる(調達)必要が出てきます。
資金調達(お金の調達)は色々な方法があります。
- 知人から借りたり、銀行に借りることもできます。
- 最近はクラウドファンディングも可能です。
- そして株式発行して資金を集めることもできます。



企業は株を発行することにより資金を調達します。
例えば株を100万株発行、1株100円で販売した場合1億円の資金調達が可能です。
100万株× 100円 = 1億円 となります。
(実際は企業が資金調達する際は取引所が金額をきめますので、その金額になりますが、少し複雑になるのでここでは割愛します)
こう聞くと「お金が欲しければどんどん発行すればよいのでは?」と思う人もいるかもしれません。ただ、話しはそう単純ではありません。
株式とは「会社の所有権」を切り分けたもの


そもそも株とは、企業の所有権の一部です。
つまり、株を発行するというのは「会社を小さく切り分けて売る」ということです。
会社を100%自分のお金で作ったとします。
でも、もっと大きくしたいと思って他の人から資金を集めたい場合、
株を発行してお金を出してもらうかわりに、その人たちに会社の一部を渡すことになります。
たとえば、あなたがある企業の株を50%持っていたら、
その会社の半分はあなたのものということになります。
それだけの力を持つ株主は「大株主」として、経営にも口を出すことができるのです。
株式を発行するということは、会社の所有者と経営者が別になるいうことも意味します。
ちなみに、このように、株式を発行してお金を集めることを「エクイティファイナンス(Equity Finance)」と言います。
エクイティ(=資本)を市場から調達するので、会社にとっては借金ではなく「資本が増える」ことになります。
銀行からお金を借りる場合(=デットファイナンス)と違って、
株主にお金を返す義務はありません。株を買った人は企業のオーナーの一人になるだけです。
株価 × 発行株数 = 企業の価値(時価総額)

お金を返す必要もないし、どんどん株を発行してお金を調達できる。
なんか魔法のように聞こえますが、もちろんそんなことはありません。
株式が増えれば個々の株価(株の価値)が減ります。
例えば
・最初は1万株 × 1株100円 = 時価総額1,000万円
・その後、100万株に増やしても、企業の価値が変わらなければ……
1株の価値は100円 → 1円になってしまいます。
これは、お金を刷りすぎるとインフレでお金の価値が下がるのと似ていますね。
企業の価値(=時価総額)は「株価 × 発行済み株式数」で決まります。
いくら株の数を増やしても、会社そのものの価値が変わるわけではありません。
ただ、「所有権を細かく分けているかどうか」の違いにすぎません。
株式投資とは?お金儲けだけじゃない「企業を応援する」行為

それでは株式投資とはどういった行為でしょうか?
株式を買う=企業の一部を持つこと
株式とは、企業そのものを小さく分けた「所有権のカケラ」です。
つまり、株を買うということは、その企業の一部を持つ、ということになります。
たとえば、あなたがSonyの株を買えば、その分だけSonyという会社の一部を保有していることになります。
そしてこの、「企業の株を買って出資する行為」こそが、株式投資です。
投資家はなぜ株を買うのか?
企業が株式を発行するのは、事業を大きくするための資金集め。
では、反対に株を買う側、つまり投資家は何のためにお金を出すのでしょうか?
最もシンプルな理由は「お金儲け」です。
でもそれだけではありません。
- 将来性のある事業を応援したい
- 社会を良くするようなアイデアを支援したい
- 自分の信じる価値観にお金を託したい
そんな思いで投資をする人もいます。お金がなければ埋もれてしまうようなアイディアに思いを託す人もいます。投資は単なる「お金を増やす手段」ではなく、「未来をつくる応援」でもあるのです。
どうやって儲かるの?企業価値と株価の関係
では、株式投資でどうやって利益を得るのでしょうか?
ポイントは、企業価値は常に変動するということです。
たとえば、ある会社が順調に成長し、売上や利益を上げていくと、
その企業の価値(時価総額)が上がります。
すると、それに応じて株の価格(株価)も上がるのが一般的です。
あなたが株を買ったときよりも、会社の価値が上がっていれば、
その分だけ高く売って利益が出せるという仕組みです。
優良企業は「金のなる木」
誰だって“金のなる木”が欲しいですよね?
株式投資では、将来大きな利益を生んでくれるような企業を、
まだ小さい木のうちに見つけて投資するのが理想です。
最初はどの会社も「ただの木」。
これからグングン育って果実をつけるか、枯れてしまうかはわかりません。
投資家はこんな視点で企業を見ています:
- この木は良い場所(土地)に植えられているか?
- 日当たり(市場環境)はどうか?
- 雨風(不況や競争)に耐えられるか?
未来の「金のなる木」を見極める目が、投資家としてのセンスなのです。
フィリップ証券はシンガポールで唯一日本語対応のある大手証券会社。金融都市シンガポールのアナリストが作成したアナリストレポートが読める。サービスレベルも高く、手数料も安めなので、これから証券口座の開設を検討されている方はチェックしてみてください。シンガポールの証券会社ですが日本やアジア各国からの口座開設も可能!
株式上場とは?初心者向けにやさしく解説

企業が成長するためには、お金が必要です。
そのお金を集める手段のひとつが「株式を発行して、投資家からお金を集めること」。
では、その株式が売買される場所はどこかというと――それが「証券取引所」です。
証券取引所とは? いろんな企業の株が並ぶ“株の市場”
証券取引所とは、企業が発行した株式を投資家たちが売買できる「市場(マーケット)」のことです。
野菜がたくさん並ぶ八百屋さんのように、証券取引所にはさまざまな企業の株が並んでいます。
たとえば、日本には以下のような取引所があります:
- 東京証券取引所(東証):日本最大の証券取引所
(プライム / スタンダード / グロースといった企業規模や成長性に応じた区分がある) - ニューヨーク証券取引所(NYSE):世界最大の証券取引所
- ナスダック(NASDAQ):アメリカのベンチャー企業向け取引所
株式上場とは? 取引所で株を公開すること
どんな企業でも、いきなり取引所に株を並べられるわけではありません。
証券取引所には「審査」があり、一定の条件(業績・ガバナンス・社内体制など)をクリアした企業だけが株式を公開(上場)できます。
この、取引所に自社の株を公開することを「株式上場」といいます。
初めて上場することを「IPO(Initial Public Offering)」と呼びます。
上場することのメリットとは?
企業が上場する最大の理由は、もちろん資金調達です。
でもそれだけではありません。
上場にはこんなメリットもあります:
- 知名度や信頼度が上がる
- 銀行や他の投資家からの信用が増す
- 優秀な人材の採用に有利
- 追加の資金調達(新株発行)がしやすくなる
例えるなら、地元の八百屋さんが百貨店に商品を置いてもらうようなもの。
「百貨店で扱っている=信頼できる」と見られるわけです。
百貨店(=証券取引所)も、いい商品(=健全な企業)しか置きたくないので、しっかり審査をします。
では、なぜ上場しない企業もあるの?
一方で、大企業であっても上場していない企業もあります。
たとえば「サントリー」は未上場企業です。
なぜかというと、株式上場にはデメリットもあるからです:
- 株主からの圧力や干渉がある
- 短期的な業績に追われ、長期的な経営が難しくなる
- 経営情報の公開義務があり、自由度が下がる
- 敵対的買収(TOB)リスクがある
そのため、「経営の自由度を保ちたい」と考える企業は、あえて上場しないという選択をすることもあります。
上場企業はどうやって株を動かすの?
上場企業は、株式を活用してさまざまな資金調達ができます:
- 新株発行:追加で株を発行してお金を集める方法
- 株式分割:1株を2株に分けて、売買しやすくする方法(価値は変わらない)
また、上場後に別の取引所へ変更(市場変更)することも可能です。
企業はこのようにして、できる限り効率よく資金を集め、成長のチャンスを広げていきます。
上場していない株も存在する
実は、株式は取引所で売買されていない「未上場株(非公開株)」もあります。
家族経営の会社や中小企業などが、親族や関係者間で株を持ち合っていることもよくあります。
つまり、上場=株の存在ではなく、
上場=株の公開と自由な売買が可能になることなのです。

株価はなぜ動くのか?初心者にもわかる株価の仕組み

株を持つということは、その企業の「一部のオーナー」になること。
つまり、株式は企業の所有権を売買している商品とも言えます。
その商品である株の「値段(=株価)」は、日々変動しています。
ではなぜ、株価は動くのでしょうか?
株価はどう決まる?キーワードは「需要と供給」
株価が動く最大の要因は、「需要と供給のバランス」です。
これは資本主義経済における商品の値段と同じ仕組みです。
たとえば、トヨタの株を買いたい人が売りたい人より多ければ、株価は上がる。
逆に、売りたい人の方が多ければ、株価は下がる。
非常にシンプルなルールですね。
なぜ「買いたい」「売りたい」が生まれるのか?
では、なぜ投資家はある株を買いたくなったり、売りたくなったりするのでしょうか?
理由はいくつかあります:
- 将来もっと株価が上がりそう(業績が伸びそう・成長しそう)
- 配当がもらえる(利益を株主に還元する企業は人気)
- 世の中の流れに乗っている(例:EVブームで電気自動車メーカーに注目)
- 他の投資家も買いそうだから先回りして買いたい
- 不安材料があるから手放したい(例:不祥事、業績悪化、円高など)
つまり、投資家の期待や不安といった「心理」が株価に影響しているのです。
株価は業績だけで動くわけじゃない
ここで大事なポイントがあります。
株価は企業の業績に連動するとは限りません。
たとえ企業が黒字で順調に利益を出していても、
投資家が「もう伸びしろがない」と判断すれば株価は上がらないこともあります。
逆に、赤字の企業でも「将来有望」と思われれば、株価が上がることもあります。
つまり、株価とは「今の価値」ではなく「将来への期待値」で動いているのです。
この点が、初心者にはとても混乱しやすいところです。
株価の変動は企業にとって影響がある?
株価が上がったり下がったりしても、企業の財布に直接お金が出入りするわけではありません。
株式を使って資金調達できるのは、「最初に株を発行したとき(IPOなど)」だけ。
たとえばトヨタの株価が20%下がっても、トヨタが現金を失うわけではないし、
50%上がったからといってお金が入ってくるわけでもありません。
とはいえ、株価は企業にとってやはり重要な指標です。理由は以下のとおり:
- 新たに株式を発行して資金を集めるときに株価が高いほうが有利
- 株価が低迷すると、企業買収(敵対的買収)リスクが高まる
- 株価は世間からの信頼度やブランドイメージにも影響を与える
そのため、企業は直接利益にならなくても株価を意識した経営判断を行うことがあるのです。
まとめ

最後に本記事のまとめです。
株式、投資についての理解が深まっていれば嬉しいです。
🔹 株式とは?
- 株式は「企業の所有権の一部」
- 株式を発行して企業は資金を集める(エクイティファイナンス)
- 株価 × 発行株数 = 企業の価値(時価総額)
🔹 株式投資とは?
- 企業にお金を出して応援する行為
- 目的は利益だけでなく、社会貢献や共感からの投資もある
- 株価が上がれば売却益が得られる
🔹 株式上場とは?
- 株を証券取引所で公開し、自由に売買できるようにすること(IPO)
- 上場には審査があり、信用と知名度が上がる
- 上場にはメリットデメリットがある。上場しない企業(未上場)も存在
🔹 株価はなぜ動く?
- 株価は「需要と供給」で決まる(売りたい人 < 買いたい人 → 上昇)
- 投資家の「期待」や「不安」といった心理が大きく影響
- 業績が良くても、買いたい人が少なければ株価は上がらない
- 株価の変動は企業の資金には直接関係しないが、経営には影響大
🔹 株式投資とは未来にかける行為
- 株は“今の価値”ではなく、“未来への期待値”で価格が決まる
- 情報・知識・判断力が、投資の成果を左右する

株式投資は未来の価値に資金を投じること
あなたはどんな未来に投資したいですか?
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